2024 04,18 16:26 |
|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
2008 05,08 21:50 |
|
おすすめ度:☆☆☆☆☆(5/5)
ジャンル:ミステリ小説(たぶん) 「戯言シリーズ」という人気シリーズの一作目。 知る人ぞ知る売れっ子作家西尾維新のデビュー作にして代表シリーズ。 悔しいくらいに面白い。 西尾維新の作品を読むのは初めてじゃないけど。 この人の作品は、明らかに僕の好きなジャンルではないのだけど、そういうのを軽々と飛び越えて、夢中で読ませてしまう圧倒的な文章力。 二段組の講談社ノベルスで、しかも厚さが2センチはあるんだから、平均的な厚さの文庫3冊分の分量はあるんじゃないだろうか。僕はそれほど熱中して本を読めるタイプじゃないから、文庫一冊読むと疲れてしまう。特に自分が普段読まないジャンルは余計だ。 だと言うのに、この本は、2日くらいで一気に読んでしまった。本当に、「読み始めると止まらない」のだ。 かといって、中身がアクションで満載、というわけじゃない。むしろ冗長な、単調な状況説明のシーンがかなり長いこと続いたりする。なのにこれほど読ませてしまうのは、やっぱり文章のリズムが圧倒的に心地いいのと、描写の順序がきちんと、読者の思考と一致するからなんだろうな。 設定は、僕が最も苦手なジャンルのひとつ、推理小説。 しかも、怪しげな「天才」とかいうのがたくさんでてくる、リアリティとは無縁な、純粋なエンターテイメント。それでも、「天才」の中で苦悩する中途半端な僕、という設定は巧みに共感を呼び起こす。実はそれだけではないのだけれど。 ラストで、それまでの推理をあっさりと覆すどんでん返し。しかしそれさえも巧みな文章のおかげで、むしろ心地よい。 でも、西尾維新を「天才」と呼ぶことはやめておこう。きっと本人も丁重にお断りすることだろうから。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |