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2008 01,05 12:26 |
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種類:文学
プロの作家がこういう挑戦をしてくれる、ってのは素晴らしいことだな。 ものすごく特徴的な作品。 これはまさしく、「小説だけのもの」。 いくらなんでもこれを漫画化しようとか映画化しようとかいう人は居ないだろう。(おそらく) もしかすると、何でもかんでも映像化され、あらすじ化されてしまう今の風潮への、著者なりの抵抗なのかもしれない、などど感じてしまう。 僕が書きたいものにすごく近い作品。 もともと小川洋子さんは、あらすじよりも文章の美しさ、描写の繊細さを大切にする人だから、すごく僕の趣味に合うんだけど、この作品は大胆にもあらすじをばっさりと切り落としている。 ある日突然、僕のもとにブラフマンが現れ、日常をともに過ごし、ある日死んでしまう。 ただそれだけの物語。うっすらと起承転結のようなものはあるけれど、決して波乱に富んだものじゃない。 タイトルからして、「ブラフマンの埋葬」とあるとおり、はじめから最後まで、かすかな死を予感させる。 劇的な死ではなくて、穏やかな、緩やかな死の匂い。 幕切れは突然訪れるけれど、それでさえ予定調和。 号泣も狂乱もない、純粋なかなしみ。 ケータイ小説で号泣しました!という人にはおすすめできないかもしれない。 PR |
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